
お菓子に秘められた物語を明らかにした“由来事典”。
「ショートケーキ」や「チーズケーキ」などの定番商品から、
「パリブレスト」「ババ」などの変わり種まで、
日本のお菓子屋さんで目にすることができる約140種のお菓子を大解剖。
名前や形の由来から、現代にいたるまでの変遷、歴史上の人物と関係など、
お菓子のルーツをあますところなく紹介しています。
また、すべてのお菓子の全体写真と断面写真を掲載。
名前だけではあまりなじみのないようなスイーツでも、
どんな構造をしているのか一目瞭然です。
特に、断面写真はケーキ屋さんではなかなか見られないアングルなだけに、
スイーツ好きにはたまりません。
本書は、お菓子好きな人、パティシエを目指している人、
ウンチク好きの人・・・・・・みんなの心をくすぐる一冊です。
どうか、いつでも、何度でも楽しんでください。
あなたのお気に入りの一品を探して、そっとページを開けてみてください。
そして、歴史を感じつつ味わうスイーツは、
ひと味違うものになっているはずです。

私がお菓子の勉強を始めたのは、40歳を過ぎてからでした。
中学生や高校生の頃、家では母親がいつもお菓子を作っていました。
学校から帰ると、粉ふるいや卵の泡立てをよく手伝わされたものです。
一緒に作ったスポンジ生地やパイ生地がオーブンの中で膨らんでいく様子を見たり、
クリームを絞ったりする作業はとても楽しく、
いつしか、お菓子の道に進みたいと思うようになりました。
しかし、学歴で苦労した父親に猛反対され、結局、大学の法学部に進学。
その後、銀行に就職しました。
外回り、融資、といった基本業務を経験し、本部スタッフに。
30代後半は、仕事に忙殺される毎日でした。
そんな折、両親が相次いて他界。
2人の死を目の当たりにして、「今死んだら、後悔しないか?」
自問自答する日々が始まりました。
<やはりお菓子の道へ進みたい>
日に日に大きくなっていく想い。
「お菓子の勉強をするために銀行を辞める」
人事部にそう告げたときは、気が違ったのかとあきられました。
しかし、不思議なくらい迷いはありませんでした。
専門学校に通うことが、とにかく楽しくて仕方ありませんでした。
お菓子には、一つひとつ背景があり、様々なドラマがあることも知りました。
作り方だけでなく、歴史の研究もするようになり、
友人の勧めで、スイーツに関するブログも始めました。まさに、お菓子漬けの毎日です。
そんな日々の中で書きためた文章をまとめたのが、この「お菓子の由来物語」です。
本書を通して読者のみなさんがお菓子の奥深さを知り、
新たな魅力を発見するきっかけとなりましたら、とてもうれしいです。
